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江戸川乱歩賞60年

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# by dokusho-biyori | 2014-08-14 00:18 | 過去のフェア

14年08月

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『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』佐々涼子 早川書房 9784152094605 ¥1,500 + 税

 東日本大震災で被災した日本製紙・石巻工場。機能は全停止し、従業員でさえ復旧は無理だと考えた。しかし社長は半年での復旧を宣言。その日から彼らの戦いは始まった。紙の本を愛する全ての人へ(早川書房HPより)

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2011年3月11日14時46分、その時間自分がどこで何をしていたのか覚えていない人はおそらくいないでしょう。少なくとも東北、関東地方では。
へたしたら、先週のことよりも鮮明に覚えていたりしないでしょうか。
それは “ あの日 ” ということばで、わたしたちの記憶に強く印字されています。

日本製紙石巻工場は、あまり知られていないけれど、日本の出版物の約4割を担う紙を造る工場です。
そう、本は紙でできている。
話にきくと震災後、一時期出版界は騒然としたそうです。
本を作るための紙が入荷しなくなったからです。製紙工場が被災して紙が造れなくなったのだということでした。
でも、それも短いあいだのことで、すぐにまた紙は入るようになり、元通りに本を作れるようになったと聞いています。
わたしたちは、そのとき何が起こっていたのかをまったく知りもせず日常に戻りました。
そしてまた、今、この本を読まなければきっと二度と知ることはなかったでしょう。
日本製紙石巻工場の文字通り命をかけた戦いを。

「8号が止まるときは、この国の出版が倒れる時です」
だから絶対に立ち上がらねばならないんだと、すべてを津波に流され絶望的状況だった工場は、それでも決してあきらめなかった。
8号とは、この工場で出版物、つまり本の紙を造っている巨大な機械、通称 “ 8マシン ” のことだ。
家族の安否もわからないまま、食べ物もろくにない、寝る場所すらないような状況でひたすらできることから復旧活動をはじめていく。
巨大な紙のロールは水をすって超重量級に肥大し転がり、民家の庭先にささっていたりした。工場の内部は水がひいてからも、何体も遺体が見つかり、あちこちから流れついた様々なものでうめつくされていた。
そんな状況でも、まずは一台。まずは一台動かすんだと、誰もが屈しなかった。

なんというか、もうわたしには想像もできない。
自分だったら、家族の安否もわからないような状況のときに、何が仕事だ・・・と思ってしまうでしょう。
生きねば、という気持ちばかりが先にたってしまうでしょう。
でも、彼らが考えていたのは今この工場が倒れたら日本製紙が、出版界が、そして石巻がつぶれるということでした。
これだけの大きな工場ですから、地域への貢献はちょっとやそっとのものではないのです。
彼らは自分が生きるか死ぬかだったときに、自分のことだけじゃなくもっと大きな、未来への希望を持った目で見ていたのです。
これがすごい、本当にすごい。
そして、復興への道もただやみくもに進むわけじゃない。リーダーがきちんと主導をとって、目標を定め、期限を設け、そのための筋道を順序だてて決めてゆきます(ただそれは、到底出来るはずないと思えるくらい無茶なものだったのだけれど)。

本が好き。
すべてのひとたちのその気持ちだけが、これからもこの工場を支え、そこからつながるたすきを次へ渡す。
最後にここ、本屋に届くまで。
何かひとつでもかけたら、つながらなくなってしまう小さなたすきを、絶対に絶やすなと、ふんばってくれた日本製紙石巻工場の方々にありがとうと何度言っても言いたりない気持ちです。
仕事でくじけそうになったら、この人たちのことを思い出そう。
そう、心に決めました。(酒井七海)



『海うそ』梨木香歩 岩波書店 9784000222273 ¥1、500 + 税

 昭和の初め、南九州の離島(遅島)に、人文地理学の研究者、秋野が調査にやって来た。かつて修験道の霊山があった、山がちで、雪すら降るその島は、自然が豊かで変化に富み、彼は惹きつけられて行く。50年後、不思議な縁に導かれ、秋野は再び島を訪れる──。歩き続けること、見つめ続けることによってしか、姿を現さない真実がある。著者渾身の書き下ろし小説。(岩波書店HPより)

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海うそ? なにそれ、川うそなら知ってるけど・・・。
まずはタイトルを見てそう思った。
読めば説明があるのだけれど、ニホンアシカの別名だそう。どこかの地方では “ うみおそ “ ” うみかぶろ “ などと呼ばれていて、うみおそは海にいるかわうそ、うみかぶろは海にいる禿の意であるとウィキペディア先生は仰っている。

まぁそれはいいとして、昔から妖怪のような扱いを受けていたようで、おそらく嵐の海などにぽかりとあらわれるつるっとした海うそのあたまは、いやになまめかしくゆらめいたり、いたずらに恐怖心を植え付けたりして見るものの心をとらえて離さなかったのでありましょう。
それが転じて、海うそは幻や蜃気楼という意味につながっていきました。

さて今作は岩波書店創業百年記念文芸として、梨木香歩が書き下ろした渾身の長編です。
舞台は昭和初期、九州の遅島という架空の島に人文地理学専攻の研究者が調査に入る。ただそれだけと言ってしまえばそれだけのお話です。
でも、表面をなぞればそうであっても、一枚めくれば深淵なる時間、空間、記憶の川が流れているのがこの著者の小説の特徴ではないでしょうか。
『海うそ』は間違いなく『家守綺譚』と並ぶ梨木香歩の代表作としてずっと残っていくだろうと思える、じっくりといい小説でした。

一言で言えば、失われてしまったものの物語です。
時代が変われば、どうしても失われるものがあります。
もののあはれ。
かつて、たしかにそこにあったのに、今は、もうない。

それはしかたのないことです。
誰にもとめることはできません。
それでも、どうしようもなく寂しい。
どうすることもできなかったはずなのに、後悔する気持ちを押さえられない。
そういう気持ちが、見せるもの。
それが “ 海うそ “ なのかもしれません。

文中山歩きのシーンでたくさん植物の名前が出てきて、わくわくさせられます。
不勉強なわたしには、名前を言われても思い浮かばないものも多いのですが、想像するだけで楽しい。まさに知らない島を旅しているような気分になります。
島というのは、盆栽仕立てのようだと言っているくだりがありました。人工的というわけではなく、むしろあらゆるものの生命力が爆発していながら小作りであり、ぎゅっと凝縮されているようだと。
たしかにわたしも以前小さな島を旅したとき、生命力の濃厚な気配や、人間の力をかるく超越するような得体の知れないものを感じて、少し怖いような気持ちになったことがありました。
なるほど、盆栽か・・・と納得。
そういうふうに見たりもできるのだなと、これまた新しい発見をしたような気分になったのでした。

静かだけれど、胸が熱くなるラスト。
だれにもきっと “ 遅島 ” はある。
その場所を思い浮かべて、やはり行けるときにできるだけ足を運ばねばと心に決めたのでした。(酒井七海)



『居酒屋ぼったくり』秋川滝美 アルファポリス 9784434192487 ¥1,200 + 税

 東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある――。全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載! 旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の書籍化!(アルファポリスHPより)

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「食」の描写が巧い小説には、名作が多い。
 その筆頭は何と言っても、池波正太郎大先生の『鬼平犯科帳』(文春文庫)だろう。何しろそこに登場する料理のレシピ本が何種類も発行されているぐらいだから、泣く子も黙ろうというもんである。時代小説というのは不思議と「食」と相性がいいようで、山本周五郎の『樅ノ木は残った』(新潮文庫)では原田甲斐の「朝粥の会」の場面が、食べているのはただのお粥なのにやけに旨そうだし、山本一力作品には、豆腐職人を描いた『あかね空』(文春文庫)や一膳飯屋を舞台にした『だいこん』(光文社文庫)など、古き良き日本の食が次から次へと登場する。今やすっかり文庫売り場の定番となった髙田郁さんの『みをつくし料理帖』(ハルキ文庫)も、食通小説として外せないところ。
 現代ものに目を移した場合、個人的にイチオシなのは『花の下にて春死なむ』(講談社文庫)で始まる北森鴻さんの「香菜里屋」シリーズ。もしモデルになったビアバーが実際にあるのなら、一度お邪魔してみたいもんである。有川浩さんの『植物図鑑』(幻冬舎文庫)は、野草の採集の様子もそれを料理する手順も楽しそうで美味しそうで、恋愛小説が苦手な私も「食」の描写に釣られて一気に読み通してしまったお散歩グルメ小説の決定版だ。お散歩グルメと言えば、山本甲士さん(どうも、山本姓が多いね)の『ひなた弁当』(中公文庫)も見過ごせない。そこら辺の川や野原で採れる食材を、あんなに旨そうに描いた小説はそうそう無い。また、とある書店員仲間の弟さんがイタリアンレストランのオーナーシェフをやっているんだが、その彼が言うには、近藤史恵さんの『タルト・タタンの夢』(創元推理文庫)はシェフが読んでも文句無しのリアリティ! だそうである。そうだそうだ、忘れちゃいけない。中川李枝子さんと大村百合子さんの『ぐりとぐら』(福音館書店)も、グルメ文学の傑作であると断言したい。あの黄色くふくらんだカステラは、ページから甘い香りが漂ってきそうで大人が読んでも唾が湧く。

 などなどと挙げていくとキリが無いのでここらでやめて、秋川滝美さんという人の『居酒屋ぼったくり』が、右の名作たちに引けをとらないほどの食通小説でビックリした、という話をしたい。
 いや、ビックリしたんだよ、本当に。
 主人公は両親の遺産である小さな居酒屋を妹と二人で切り盛りしている。場所はどうやら郊外の商店街で、駅から歩いて二十分。だから、いちげんの勤め人や学生がふらりと入って来ることは余り無く、客の殆どは同じ商店街の薬局の主だとか近所に住む職人だとか年金暮らしのおばあさんだとかで、要するに常連さんがちびりちびりと飲みながら、日々の愚痴をこぼしたり仕事の疲れを癒したりする小さな店。タイトルの「居酒屋ぼったくり」とは、実はそのまんまこの店の屋号で、
【誰でも買えるような酒や、どこの家庭でも出てくるような料理で金を取るうちの店は、もうそれだけでぼったくりだ】
という、主人公の父の口癖が由来。
 ストーリーには凝った仕掛けや構造がある訳ではなく、仕事の悩みや生活の愚痴を常連同士で聞きあって励ましたり慰めたり、誰かが悩みを抱えてる時にはみんなでその解決策を思案したり、それを「ぼったくり」の酒と料理が応援する、といった趣向。
【高い酒が旨いことは多いが、安い酒が全部まずいわけではない】
というモットーと共に供される全国各地の酒と、どこにでもある食材に一工夫を加えた創作料理の描写が、本書の魅力の大事な部分。その描かれ方は、おにぎり一つとってもこんな感じ。
【ゆかりの爽やかな酸味と、鰹節の旨み、そして醤油のアクセント。ゆかりと鰹節を一度に入れたおにぎりなんて初めてだが、こんなに合うとは思わなかった】
 どうです? 食べてみたくなるでしょう? 多分著者の秋川さん、相当の酒好き、料理好きだね(笑)。章ごとに登場するお酒の紹介ページも充実していて、気になる銘柄から一つずつ試していくのも楽しいかも。とにかく、世の食いしん坊とのん兵衛はすべからく読むべし。(沢田史郎)



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 今回は、ある特定の作品を紹介するのではなく、小説に於けるリアリティってなんだ? みたいなことを書いてみたい。と言うのもここ一年ほど、着想は悪くないのにリアリティが欠けているが為に全体が台無しじゃん、みたいな作品にやたらと当たっていて、いい加減辟易しているのだ。

 例えば、とあるミステリ作品でのこと。小学校で一つの事件が発生する。被害者は、その学校の四年生。捜査に当たった刑事さんはなんとその被害者の同級生の父親なんだけど、私情が入り込むかも知れないし、何らかの不正につながらないとも限らないし、そんなに被害者に近い人間が捜査を担当することって無いと思うがどうだろう?
 また別の作品で、小学一年生の男女が教室で言い争いをしている場面。遂に一人の女の子が泣き出してしまうんだが、その加害者である男子に向かって別の女の子がきっぱりと言う。「あなた、女の子を一人泣かしてるんだよ。男として恥ずかしいと思わないの」と。いや、言わねーだろ、小学一年生がこんなこと(笑)。せいぜい「あー泣かしたー! 先生に言ってやるかんね」ぐらいじゃね?

 ディズニーランドが「夢と魔法」で出来上がっていると、本気で信じている大人はまずいまい。しかしだからと言って、「アトラクションなんて全て電気とモーターで動いてる工業製品じゃん」などと考えたら、楽しい筈の休日が急に色あせてしまわないだろうか。嘘だ、作りものだと解ってはいても、中にいる時は敢えて騙されていたいのが人情だ。それは、小説も同じではなかろうか。嘘だと解っていても、「でも、こんなことがあったらいいなぁ」「いやぁ、あるかも知れないぜ」などと想像を膨らませながらと読むのが、読書の醍醐味だと思うのだ。どんなストーリーにしろ、どんな登場人物にしろ、読んでいる間は酔わせて欲しい。

 そこで、これぞリアリティ! という例をいくつか紹介してみたい。
 有川浩さんの『海の底』(角川文庫)という作品がある。三メートルほどにまで巨大化したエビの大群が横須賀に押し寄せて市民を食い殺すというパニック小説で、それだけ聞くとトンデモの気配すら感じるかも知れないが、侮ってはいけない!
 当初、市民の保護と避難誘導には機動隊を中心に神奈川県警が当たる訳だけれども、固い殻に鎧われたエビ連中はピストルの弾丸も弾き返す手ごわさで、警察の装備では歯が立たない。そこで自衛隊が投入されることになるのだけれど、初期の段階では「災害派遣」の名目だった為に、売るほど持っている銃火器のどれ一つ使用することが許されず後方支援に回らざるを得ない、といった描写がある。これを「リアリティ」と呼ぶのだと思う。ここで、自衛隊が装備する銃火器の詳細な解説なんぞを幾ら差し挟んでも、それがリアリティに結びつくとは限らない。だってミリタリーマニアでもない限り、そんなこと書かれてもよく分からんもん(笑)。だけれども、その銃火器を使用する人間の様子なら、法律に縛られて撃つに撃てないという情景の描写なら、読んだ誰もが「なるほど、そういうこともあるかも」と納得出来る。有川さんはこういった地味なリアリティを無数に積み重ねることで、巨大化したエビの大群が人類を襲うという突拍子も無い物語に、見事に現実感を与えているのだ。

 また、佐藤青南さんに『消防女子』(宝島社文庫)という青春お仕事小説がある。その名の通り、主人公の女性は新米の消防署員だ。当然、作中には火事場の描写が続出する。そして佐藤さんが描く消防署員たちは皆、火災現場の台詞だけが極端に短い。「こっちだ!」とか「急げ!」とか「駄目だ!」とか、そんな短い言葉だけで次々に改行されていく。勿論、佐藤さんが原稿枚数を稼ぐ為にやっていることではない(笑)。一刻を争う消火活動中に、何事であっても悠長に説明したり指示したりする余裕などある訳無く、結果、単語の怒鳴り合いみたいな会話になるのが恐らく普通で、それを佐藤さんが忠実に再現した為にこの小説は、切羽詰まった火事場の空気までもが行間から滲みだしてくるかのような傑作に仕上がっている。
 或いは、最近躍進著しい似鳥鶏さんの、確か『迫りくる自分』(光文社)だったか『神様の値段』(河出書房新社)だったか、或る一人の登場人物の台詞だけ、いわゆる「ら抜き言葉」が散見される。他の人物の台詞にも、勿論地の文にも「ら抜き言葉」なんて一切無いのに。これは明らかに似鳥さんが、「ら抜き言葉」をキャラクター造形の手段の一つとして使っているに違いないのだ。これもまた、実に分かりやすいリアリティのお手本ではなかろうか。

 などなどまとまりも無く長々と書き散らしたが、要するに、その作品世界に現実味を持たせようと作家さんが繰り出すあの手この手を、もっともっと楽しませて欲しいと思うのだ。(沢田史郎)



きょうの音楽

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(*`▽´*) (∩.∩) ┐(´ー)┌ (*´∀`) (*`▽´*) (∩.∩) ┐(´ー)┌ (*´∀`) 

以下、出版情報は『読書日和 08月号』製作時のもです。タイトル、価格、発売日など変更になっているかも知れませんので、ご注意ください。




新刊案内

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まもなく文庫化

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編集後記

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連載四コマ『本屋日和』

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# by dokusho-biyori | 2014-08-10 22:34 | バックナンバー

14年07月

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『いるのいないの 怪談えほん 3』京極夏彦 作 町田尚子 絵
岩崎書店 9784265079537 ¥1,500 + 税

 おばあさんの古い家で、ぼくはしばらく暮らすことになった。その家の暗がりに、だれかがいるような気がしてしかたない。京極夏彦と町田尚子が描き出す、空間の「こわさ」。(岩崎書店HPより)

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梅雨らしく降り続く雨もなく、日に日に蒸し暑くなり気付けば夏が目の前までせまってきました。
そうそう夏といえば海にお祭り、花火と楽しいことが目白押し。
そしてもう一つ忘れちゃいけないのが、蒸し暑い夏を涼しくしてくれる怖い話!
日々、絵本と触れ合っている私ですが、数多くある絵本の中から子供に見せたら泣いてしまう、大人だってゾッとするような怖い絵本をご紹介いたします。
その本がコレ。
「怪談えほん」というシリーズの一冊。
『いるのいないの』です。
これまでに五冊発行されている「怪談えほん」のシリーズ。
その中でも一番怖いとおすすめできる絵本です。

古い家に住むおばあさんと、しばらく一緒に暮らすことになった、ぼく。
昔ながらの日本家屋どくとくの高い天井の暗がりに、ぼくは何かいる気がして怖くて仕方がないのです。

数年間、児童書担当をしていますが、これほど読者を本気で怖がらせようとしている絵本を私は見たことがない。
怯えるぼくに「みなければ いないのと おんなじだ」と諭すおばあさんの顔が、一度も見えないこともこの絵本を不気味に感じる要因の一つではないでしょうか。
また、この絵本には数え切れないほどの猫が、ぼくの行くところ行くところに目を光らせているのです。
まるでぼくを監視しているかのように、じっともの言わず見詰めてくる猫たちのたくさんの視線にもゾッと背筋が冷たくなります。
海外ホラーのようなバッと唐突に襲う恐怖ではなく、何だかよくわからないけど何だか嫌だな。怖いな。という、足元から背中へひたりひたりと這い上がってくるようなゾッとする感覚。
まさに古き日本 の怪談が描かれた絵本といえるでしょう。
そう、これからが夏本番!
田舎に帰る方は是非天井をチラッと見上げてみるといいかもしれません・・・。(竹澤恵)


『水の生きもの』ランバロス・ジャー/市川恵里 訳
河出書房新社 9784309274034 ¥3,800 + 税

 インド新進気鋭の芸術家による繊細で美しい絵を、熟練の職人の手により手漉き紙にシルクスクリーンで一枚ずつ刷られ、手製本で一冊ずつ丁寧に仕上げられました。
美術品のような珠玉の絵本、待望の日本語版です。(河出書房新社HPより)

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箱に入った本、それは箱に入っているというだけで特別なのであります。
ふたを開けたり、横にそっとすべらせたりして取り出すとき、どうしょうもなくどきどきわくわくしてしまうのは、わたしだけではないでしょう。
装丁がすてきならなおさら。
はっきり断言してしまいますが、わたしはこの本よりも美しい本を今まで見たことがありません。
もちろんそれは好みによると思いますし、違った趣きでまた違った美しさのある本もたくさんあると思いますが、それでもなおかつ言ってしまいます。この本は本当に美しい。
この図鑑のようなタイトルの本、なんとインドのアーティストによる完全に手作りなのだそう。
手すき紙にシルクスクリーン製法で一冊一冊丁寧に作られているうえに、シリアルナンバーまで入っています。だからわたしが持っているこの本は世界で1冊しか存在していないということ!
こんな本こそ箱に入っているべきですよねー。そこはもちろんハズシません。これまた美しい箱に入っている!
箱の正面にはふたつのいびつな穴があいていて、そこから表紙の魚のかおが、〝 こんにちは! 〟 とのぞくしかけです。
横にすべらせると魚が泳いでいるようにも見えて、楽しいのです。

さてこちら、『水の生きもの』というタイトルだけど、中身は図鑑じゃありません。
水に住むいきものをインドの伝統画法「ミティラー画」で描いた画集なのです。
もともとはヒンズー教の神様やシンボルたちを、インドの女性たちが家の壁に描き、自然の脅威から家を守ったり、家族の幸せを祈ったりする絵画だったのがこのミティラー画のはじまり。
いまでは伝統工芸として、刺繍などで布に描いて雑貨を作ったり、手すき紙やキャンバスに描かれているようです。
特徴はすごく繊細な点と線でできており、色合いもインド特有の明るさと天然の染料がもつ暗さが合わさって、本当に独特。
絵のかたちも独特で、表紙の魚なんかもどこか奇妙な印象をうけます。
なんでだろうと思ったら、、、そう、エラがない。エラだけじゃなくてヒレもない、、。なんとなく手のない魚(魚には手はないのだけど)みたいに見えておもしろい。
全体的には、なんというか草間彌生チックなポップさがあるのに、あれほどの毒々しさはなくてむしろやさしい印象を受けます。
それからひとつひとつの絵に、著者のことばがついているのもいいのです。
この絵がどういう意味合いを持っているのか、どこが特徴なのかちゃんと教えてくれています。
画集というと、説明なんて野暮。見たまま感じろ! っていうものか、評論家の説明が懇切丁寧にのっているけどなーにいってんだかさっぱり、、、ってなものも多い気がしますが、これはなんとアーティストご本人の言葉で、子どもでもわかるようなことばで書いてあるのです。まったく斬新。
一生大事にしたいと思う本はなかなかないけれど、この本は間違いなくそういう一冊だなぁ。
そして、インドではさかなは吉兆のシンボルだそう。特別な人へのお祝いのプレゼントになんてちょっとぴったり。(酒井七海)


『4アウト ある障害者野球チームの挑戦』平山譲
新潮社 9784103003717 ¥1,400 + 税(現在絶版。復刊を強く望む!!)

 勤務先の事故で右腕を失ったキャプテン。脳梗塞で左半身不随のエース。水頭症による歩行障害、交通事故での右脚切断…病気やケガで大好きな野球も、人生も諦めていた彼らが、熱血監督のもとチームを結成した。「障害者野球リーグ」日本一を目指しあらゆる困難と闘った彼らに、奇跡の瞬間が―。逆境と闘うすべての人々に贈る、勇気と感動が漲るノンフィクション。(BOOKデータベースより)

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〝 足の無い人を見るまでは、靴が無いのをこぼしていたものだ 〟
という言葉がある。なんでも、古代ペルシアの格言だそうだ。本書を読んで、真っ先に連想したのがこの言葉だった。

 障害者野球、というものがあるらしい。障害の程度による不公平を是正する為に様々な独自ルールが設定されてはいるものの、ピッチャーが投げてバッターが打って走って、ホームを踏んだら一点、という根本的なルールは普通の野球と変わらない。
 そしてその障害者野球の世界に、「東京ブルーサンダース」というチームがある。一九九〇年代後半に結成された、まだ比較的若いチームだ。きっかけは、東京都多摩障害者スポーツセンター。そこの指導員である矢本敏実さんが、障害者の野球チームの監督を頼まれたことから全ては始まる。当初は断る気でいた矢本さんを動かしたのは、チームの一人の何気ない一言だった。曰く
【俺たち、障害者だけどさ、それでもやっぱり、勝ちたいのよ】
 こうして始まった、矢本さんと「東京ブルーサンダース」の奮闘の歴史が本書である。

 例えば、二十歳の時に事故で右腕を失った、島田さんという選手がいる。彼は左手にはめたグローブで捕球するなり、球をグローブごと宙に放り投げ、次の瞬間落ちて来た球だけを素手でつかんで送球する。その間、僅かに一秒弱。ちょっとでも野球を知っている人ならば、これがどれだけ難しいテクニックか想像がつくと思う。かつてメジャーリーグにやはり隻腕のジム・アボットという投手がいたが、生まれながらの障害者であるアボット選手と違って、二十歳を過ぎてから利き腕を失くした島田さんがこの技を会得するまでには、一体どれほどの困難があったことだろう。
 また、小児麻痺で物ごころついた頃には既に右膝が動かなかった、富沢さんという選手がいる。野球は常に観て楽しむものだった富沢さんは、東京ブルーサンダースと出会ったことで、五十四歳にして初めて野球をプレイする喜びを知った。とは言え、四十の手習いどころか五十の手習いである。エラーの連発で味方の足を引っ張ること甚だしい。そこで彼は、バッティングセンターに通い始める。そして、バットを構える代わりにグラブをはめると、やおらホームベースの後ろに陣取って、ピッチングマシンから繰り出されるボールを捕球し始める。周囲の客が嘲笑しようがお構いなし。想像するにその時の富沢さんの頭には、障害があるだとか歳だとか初心者だとか、そういう言い訳めいたものは一切無くて、ただただチームの役に立ちたい一心だったのではなかろうか。
 このほか一人一人についてこんな紹介をしていたら、紙数がいくらあっても足りやしないので割愛するが、最後に一つだけ言っておきたい。

 本書で得られる感動が、「障害があるのに凄いね」と健常者が上から哀れむような、そんな陳腐なものだと思っているのなら、それは大変な間違いである。東京ブルーサンダースの選手や監督一人一人が積み重ねて来た努力と忍耐は、たとえ健常者であってもそう容易くマネなど出来ないことは、読んで貰えればすぐ解る。即ち彼らの軌跡が読む者の胸を打つのは 〝 障害があるのに頑張っている 〟 からでは決してない。東京ブルーサンダースの活躍は、障害があるとか無いとかいう次元を越えて、人間その気になればここまで凄いことが出来るのか!? という清々しい驚きに満ちている。本書を読み終わった時に、その凄さへの賞賛を惜しむ人は、まずいないのではなかろうか。

 そして、矢本監督率いる東京ブルーサンダースは、今も元気に活動中のようです。→ http://www.bluethun.com/ (沢田史郎)


『君を憶えてる』牧村一人
中央公論新社 9784120046087 ¥1,850 + 税

 5年前、湖で見た「光」が全ての始まりだった。高校2年生の夏休み――憶えのない「記憶」が僕の頭に流れこんできた。一体、君は誰なんだ? 松本清張賞作家による、書き下ろし青春小説!(中央公論新社HPより)

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 ケン・グリムウッドの『リプレイ』(新潮文庫)を筆頭に、北村薫さんの『ターン』(同)とか、方波見大志さんの『削除ボーイズ0326』(ポプラ文庫)とか、コミックだったら三部けいさんの『僕だけがいない街』(角川コミックスA)とか、昔懐かしのゲーム『クロノ・トリガー』(スクウェア=現スクウェア・エニックス)とか、そこら辺が好きな人なら読んで損は無い、と言う以上に読まないと絶対に損!
 時間SFをベースに少年たちの友情を描いた青春小説であると同時にピュアな恋愛小説にもなっていて、その上ミステリー&サスペンスの香辛料もピリリと効いて、爽快さと切なさがない交ぜになった読後感はちょっと比較の対象が見当たらないぐらいに、強く長く、心に刻みつけられる。

 プロローグは、小学生の主人公が町はずれのダム湖まで、仲良しグループと一緒に肝試しに繰り出すシーン。そこで皆が目にした不思議な光……。
 その謎は全く明かされないままに進む第二幕目では、高校生になった主人公の脳裏に “ 記憶に無い記憶 ” が蘇って来る……という言い方では伝わらないかも知れない。
 件の肝試しの体験を思い出した主人公が、その記憶の中に、自分が全く知らない人物が紛れ込んでいることに気付く。記憶の混濁とかではなく、当時そんなクラスメイトはいなかったし、今にいたるまで会ったこともない。
 ――けど、僕は彼を知っている。

「エヴェレット解釈」という言葉を私は初めて知ったんだけど、概念そのものは、皆さんもどこかで一度は聞いたことがあるのでは? 即ち、我々の住む世界は一つではなく、日常の全ての選択や行動の結果で枝分かれした並行世界、いわゆるパラレルワールドが無数に存在する、という考え方。
 例えば今朝、時間が無くて朝ごはんを食べずに出た自分にとっての「世界」はここだけど、同時に “ 朝ごはんを食べるという選択をした場合の世界 ” もその時点で枝分かれして存在している。家を出て二本目の角を曲がるかその次の交差点を曲がるか、30分発の電車に乗るか35分発のに乗るか、そういう日々の細かい選択の度に世界は無数に分岐していく。
 そして「世界A」での人間関係は、当然ながら「世界B」とは関係なく存在している筈、なんだが……。

 内容についての言及はここまでにしておくが、先日、休みの日にちょっと散歩に出た際に、ふと妙な気分に襲われた。いつも見ているこの風景、本当に俺は見たことがあるんだろうか? 実は、見たことがあるような気になっているだけではないのか? そんな突拍子もないことをつい考えたくなってしまうぐらい、「あってもおかしくない話」だと感じさせる本書は、「時間もの」としての完成度は相当なレベルの作品ではなかろうか。

 冒頭に挙げたグリムウッドの『リプレイ』は、四十三歳の主人公が四十三年間の記憶を保持したまま、十八歳からやり直す(しかも何度も)という夢のような設定を用いて、逆に 〝 人生は一度しか無いからこそ素晴らしい 〟 ということを高らかに謳い上げた名作である。また、方波見さんの『削除ボーイズ0326』は、過去の任意の時間を指定してその時に起こった出来事を無かったことにしてしまえるという、これまた夢のような装置を登場させて、やはり人生の不可逆性を肯定している。
 それと同じことを、意表を突いた角度から、抜群の説得力でもって訴えかけてくるのが『君を憶えてる』という作品。そう、生命は永遠には続かないからこそ価値があるのだ!

 物語の終盤、生きることに意味はあるのか? と問いかける主人公に対して、彼の叔母は優しく答える。その言葉を最後に引用して、この作品の紹介を終わりにしたい。

【みんなわからないまんま、でもきっと何かあるって信じて、必死で生きてんだ。たぶんそれは、いつか死ぬときになってようやくわかるのかもしれない。それまでの宿題みたいなものなんだよ。長い長い夏休みのね。夏休みの宿題なんて、最後の日にまとめてやるもんだろう?】(沢田史郎)


『凍りのくじら』辻村深月
講談社文庫 9784062762007 ¥800 + 税

 藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。(講談社HPより)

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「ドラえもん」というまんがをご存知でしょうか。
まさか知らない!ていうキテレツな人はいないでしょうね。
というか、そんな質問されても質問の真意を疑うか、正気を疑うかどちらかでしょう。
それくらい誰もが知っている愛すべきキャラクターです。
さて、なぜいまわたしは辻村深月さんの小説について書こうとしているときに、ドラえもんの話をしているのか。
それはこの小説にとって本当に重要なキーワードだからです。

冒頭にこんなことばがのっています。
「ぼくにとっての「SF」は、サイエンス・フィクションではなくて、「少し不思議な物語」のSF(すこし・ふしぎ)なのです」
ドラえもんの作者、藤子・F・不二雄先生の言葉。
主人公、理帆子は読書が大好きでたくさんの本を読んでいるけれど、ベスト1をあげなさいと言われれば迷いなくこれだと言えるほどに『ドラえもん』が好き。
前述の言葉も、苦手だったSFのハードルをぐんと下げ、読書の素晴らしさをあらためて教えてくれた偉大な言葉でした。
彼女はいつしかまわりの人々の特徴をすべてSFで考える遊びを自分の中ではじめます。たとえば 〝 スコシ・フリー 〟 〝 スコシ・フコウ 〟 〝 スコシ・フラット 〟 〝 スコシ・フザイ 〟 など、、、
そうやって遠くから自分自身も含めた人間を眺めることで、無意識に壁をつくり、傷つかないように必死で自分を守っているようでした。

闇が深く、濃ければ濃いほど、そこに射し込む光は強く美しく見えます。
自分の中の傷を一生懸命なめ、もうこれ以上は傷つかないように必死でまるまっていた女の子は、ある日ひとりの男の子に出会います。
静かに話を聞いてくれる男の子に、夢中になってドラえもんの話をするうちにいつしか過去にあった出来事や、気持ちの整理をしてゆく理帆子。

〝 カワイソメダル 〟 〝 もしもボックス 〟 〝 いやなことヒューズ 〟 、、、そんな夢の道具の話を夢中になってしたこと、わたしたちみんなありませんか。
もしも、あれがあったらなぁ、、、もしも、これがあったらちょっとこわくない?? もしも、、、、もしも、、、そんなもしも話をするのが楽しくて、時間なんかあっというまにすぎました。あの道具たちがひとすじの光として目の前を照らしてくれたという人がどれだけいるでしょうか。

SFが「スコシ・フシギ」ならば、この『凍りのくじら』も間違いなくSFです。
辻村さんが浮かび上がらせるSFは限りなくやさしい。
小さく丸くなっていた理帆子に、信じられないような奇跡がおこります。

文中、こんな言葉があってわたしは夢中でそこだけ何度も読みました。
「本による救いの形を論じるのって、ホラー映画による青少年への悪影響を嘆く風潮と表裏一体だから、あんまりすきじゃないけど、それでも本当に面白い本っていうのは人の命を救うことができる。(中略) ただただストーリー展開が面白かった、主人公がかっこよかった。そんなことでいいんだ。来月の新刊が楽しみだから。そんな簡単な原動力が子どもや僕らを生かす」
わたしのからだじゅうがこの言葉に何度もうなずいていました。

物語は光になる。強い強い光に。
そう信じられる物語があるということは、ものすごく幸せだ。
心からそう、思いました。(酒井七海)


きょうの音楽
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以下、出版情報は『読書日和 07月号』製作時のもです。タイトル、価格、発売日など変更になっているかも知れませんので、ご注意ください。


新刊案内
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文庫発売カレンダー
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まもなく文庫化
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編集後記
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連載四コマ『本屋日和』
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# by dokusho-biyori | 2014-07-02 10:09 | バックナンバー