何だか仰々しいタイトルになってしまいましたが、政治的な主張をすることや、法律の解釈を論じることは、私たち本屋の本分では勿論ありません。

 が、それらを考える際のヒントを与えてくれそうな本や、道しるべになりそうな本を紹介することは、多分、私たちの職分と言っていいのではないか? そんな風に意気投合した書店がコラボしてみました。

ときわ書房志津ステーションビル店 × 丸善津田沼店 協同フェア
【 言論の自由・表現の自由ってなんだっけ? 】

 政治家や芸能人の失言からSNS上の言葉狩りまで、〈 言論 〉と〈 表現 〉の問題が何かと取り沙汰される昨今、それらを考える為の本をちょっと真面目に紹介してみよう……って大見栄切れるほど商品知識が豊富な訳でもないんですけど、だからこそ、皆さんと一緒に勉強させて貰うつもりで選んでみました。

 ネット書店のレコメンド機能では出会えないような巡り合いを、もし1冊でも提供することが出来たなら、とても嬉しいです。



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『安倍官邸vs.NHK』相澤冬樹

『封印作品の謎 テレビアニメ・特撮編』安藤健二



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『封印作品の謎 少年・少女マンガ編』安藤健二

『リミット』五十嵐貴久



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『どもる体』伊藤亜紗

『言葉の力』リヒアルト・フォン・ヴァイツゼッカー 訳=永井清彦



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『私家版 差別語辞典』上原善広

『一九八四年』ジョージ・オーウェル 訳=高橋和久



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『大政翼賛会のメディアミックス』大塚英志

『治安維持法小史』奥平康弘



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『台湾生まれ 日本語育ち』温又柔

『忖度社会ニッポン』片田珠美



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『吃音の世界』菊池良和

『政治に口出しする女はお嫌いですか?』工藤庸子



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『国家と秘密』久保亨、瀬畑源

『日本衆愚社会』呉智英



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『ヘイトスピーチはどこまで規制できるか』在日コリアン弁護士協会、板垣竜太、木村草太

『さらば、民主主義』佐伯啓思



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『スウィングしなけりゃ意味がない』佐藤亜紀

『目くじら社会の人間関係』佐藤直樹



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『ひょうすべの国』笙野頼子

『性表現規制の文化史』白田秀彰



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『革命前夜』須賀しのぶ

『禁断の果実』リーヴ・ストロームクヴィスト 訳=相川千尋



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『スノーデン監視大国日本を語る』エドワード・スノーデン、
国谷裕子、ジョセフ・ケナタッチ、スティーブン・シャピロ


『ぼくらの民主主義なんだぜ』高橋源一郎



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『日本の気配』武田砂鉄

『宰相A』田中慎弥



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『狩りの時代』津島佑子

『完全自殺マニュアル』鶴見済



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『安倍晋三「迷言」録』徳山喜雄

『時計じかけのオレンジ』アンソニ・バージェス 訳=乾信一郎



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『チャタレー夫人の恋人』デーヴィド・ハーバート・ローレンス 訳=木村政則
『「日本スゴイ」のディストピア』早川タダノリ



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『私を変えた一言』原田宗典

『そして、メディアは日本を戦争に導いた』半藤一利、保阪正康



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『障害者と笑い』塙幸枝

『テレビじゃ言えない』ビートたけし



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『記者襲撃』樋田毅

『緑と赤』深沢潮



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『言論の自由なこの国で』藤山清郷

『ハッキリ言わせていただきます!』前川喜平、谷口真由美



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『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』 森達也

『ヘイトスピーチ』安田浩一



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『朝鮮大学校物語』ヤンヨンヒ

『民主主義の死に方』スティーブン・レビツキー、ダニエル・ジブラット 訳=濱野大道



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『この国の息苦しさの正体』和田秀樹



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by dokusho-biyori | 2019-03-12 10:37 | 開催中フェア | Comments(0)

SFは怖くない。

 東京創元社の営業さんと、早川書房の営業さん、そして『読書日和』の西尾と沢田が選書を担当しました。〝 SFとは何か? 〟みたいな難しい話は抜きにして、とにかくとっつき易い作品を選んだつもりです。

 早川書房さんや東京創元社さんがツイートして下さったので、恐らくそれをご覧になってのことでしょう、或る作家さんが《 「SFは怖くない」なんて言い方したら「えっ、SFって怖いの?」って思われそう 》といった趣旨のツイートをしているのをお見かけしました。確かにおっしゃる通りです(笑)。

 でも〝 SFは難しくない 〟って言ったら「えっ、SFって難しいの!?」 って思う人がいるかも知れないし、〝 SFは面白い 〟って言ったら「敢えて言わなきゃいけないって事は、本当は面白くないんじゃないの」って考える人がいるかも知れない。

 結局、どんな言い方をしようと〈 届かない層 〉というのはある程度は存在してしまうと言うか、万人に刺さるキャッチフレーズなんてプロのコピーライターの方々でさえ難しい訳で、私ら如きにはとても無理(笑)。なので、今回届かなかった人たちには、また別の機会に興味を持って貰えるような何かを考えられたらいいな、と思います。

 もう20年以上前になりますが、書店の店頭で『星を継ぐもの』を手に取って「こんな難しそうなの、俺、読めるかな?」とか、『アドバード』を見て「こんな分厚いの、読みきれないかも」などと、おっかなびっくりだった学生の頃の自分に向けて、「SFは怖くないよ」と背中をそっと押すようなつもりで選書したフェアです。ご笑覧下さい。



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『アド・バード』椎名誠

『移動都市』フィリップ・リーヴ 訳=安野玲


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『宇宙戦争大図鑑 復刻版』小隅黎

『SFマガジン700 国内篇』編=大森 望


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『海外SFハンドブック』編=早川書房編集部

『象られた力』飛浩隆


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『紙の動物園』ケン・リュウ 訳=古沢嘉通

『銀河ヒッチハイク・ガイド』ダグラス・アダムス 訳=安原和見


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『クロノス・ジョウンターの伝説』梶尾真治

『5まで数える』松崎有理


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『塩の街』有川浩

『10月はたそがれの国』レイ・ブラッドベリ 訳=宇野利泰


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『スカイ・クロラ』森博嗣

『Self-Reference Engine』円城塔


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『たったひとつの冴えたやりかた』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 訳=浅倉久志

『旅のラゴス』筒井康隆


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『地球から来た男』星新一

『図書室の魔法』ジョー・ウォルトン 訳=茂木健


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『なぞの転校生』眉村卓

『夏への扉』ロバート・A・ハインライン 訳=福島正実


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『猫は宇宙で丸くなる』シオドア・スタージョン、フリッツ・ライバー他 訳=中村融

『ハヤカワ文庫SF総解説2000』編=早川書房編集部 早川書房


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『ハローサマー、グッドバイ』マイケル・コニイ 訳=山岸真

『盤上の夜』宮内悠介


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『ひとめあなたに…』新井素子

『風牙』門田充宏


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『ふたつの星とタイムマシン』畑野智美

『復活の日』小松左京


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『ペンギンのバタフライ』中山智幸

『マイナス・ゼロ』広瀬正


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『My Humanity』長谷敏司


『マインド・イーター 完全版』水見稜


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『未来世界から来た男』フレドリック・ブラウン 訳=小西宏

『妖精作戦』笹本祐一


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『幼年期の終わり』アーサー・チャールズ・クラーク 訳=池田真紀子

『予言ラジオ』パトリック・リー 訳=田村義進


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『横浜駅SF』柞刈湯葉

『ヨハネスブルグの天使たち』宮内悠介


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『龍は眠る』宮部みゆき

『隣接界』クリストファー・プリースト 訳=古沢嘉通、幹遙子


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『ルナ・ゲートの彼方』ロバート・A.ハインライン  訳=森下弓子

『惑星カレスの魔女』ジェームズ・H.シュミッツ 訳=鎌田三平


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by dokusho-biyori | 2019-02-17 09:55 | 開催中フェア | Comments(0)

 実は、町屋良平さんが『青が破れる』で文藝賞を受賞してデビューした直後に、一度展開しているフェアですが、今回の芥川賞受賞を機に、「デビュー当時は町屋良平という作家に興味が無かったけど、芥川賞獲ったのなら読んでみようかな」という方も大勢いるかも、と思って町屋さんに再掲の許可を頂いた次第です。

 受賞した途端に食いつくファンを「俄か」と言って軽んじる風潮が、本の世界以外にも多かれ少なかれ存在しますが、その「俄か」の中の何割かが、魅力に惹き込まれて本格的なファンになり、他の人たちに良さを伝える伝道師となっていく訳で、極端な言い方をすれば「俄か」は多ければ多いほど良い、と考えてます。標高1,000メートルの山の裾野と富士山の裾野は、言うまでもなく広さが全然違う筈で、裾野の広さはその山の高さに比例するんじゃないでしょうか。

 そんな訳で、「俄か」ファンも大歓迎の町屋良平フェア、お愉しみ下さい。そして快諾して下さった町屋良平さん、ありがとうございます。これからも作品を楽しみにしてます。



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『青が破れる』町屋良平


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『しき』町屋良平


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『1R1分34秒』町屋良平

『ぼくはきっとやさしい』町屋良平



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『OUT』桐野夏生
人間の剥き出しの悪意がここにあります。

『青い脂』ウラジーミル・ソローキン 訳=望月哲男、松下隆志
最高にふざけている小説です。


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『あるきかたがただしくない』枡野浩一
やさしく善良な魂で書かれた文章のほんとの迫力があると思っています。

『雨月物語』上田秋成 訳=高田衛、稲田篤信
現代に失われかけたあやしい価値基準にうっとりしました。


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『エクリチュールの零度』ロラン・バルト 訳=森本和夫、林好雄
文章とはなにか、というのを体に刻み込まれた一冊です。

『女が嘘をつくとき』リュドミラ・ウリツカヤ 訳=沼野恭子
想像をはるかに超えるアクロバティックな展開に度肝を抜かれます。


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『海辺の光景』 安岡章太郎
小説でしか描けない風景がここにあります。

『枯木灘』中上健次
文章に肉体をかよわせるような一冊です。


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『黄色い雨』フリオ・リャマサーレス 訳=木村栄一
読んでいる間中、ずっと現実の視界も滅びゆく感覚に満ちていました。

『巨匠とマルガリータ』ミハイル・アファナーシエヴィチ・ブルガーコフ 訳=水野忠夫
圧倒的に巨大な小説です。泣けます。


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『源氏物語』紫式部 訳=大塚ひかり
圧倒的な物語の自由と精度に驚嘆しました。

『坑夫』夏目漱石
いつの時代にもある普遍的「現代」の生きづらさがここにあります。


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『サマー・オブ・パールズ』斉藤洋、奥江幸子
高校生の時に読みました。初恋の甘酸っぱさ、さわやかさが凝縮されています。

『地図集』董啓章 訳=藤井省三、中島京子
収録されている少年神農が最高にエーンターテインメントです。


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『伝奇集』ホルヘ・ルイス・ボルヘス 訳=鼓直
ここに文学の秘密が詰まっています。

『田紳有楽・空気頭』藤枝静男
圧倒的な小説です。


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『灯台へ』ヴァージニア・ウルフ 訳=御輿哲也
いちばん大切な小説です。ただしい風景が描かれているような気がしています。

『中尾太一詩集』中尾太一
最高にクールな詩集です。


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『野川』古井由吉
はじめて読んだとき、こんな格好いい文章があるんだ!という驚きがありました。

『ピアニストが見たピアニスト』青柳いづみこ
芸術とはなにか?の神髄が描かれています。


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『ペドロ・パラモ 』フアン・ルルフォ 訳=杉山晃、増田義郎
こういう小説が書けたら最高です。

『抱擁家族』小島信夫
このやるせない、やさしい感覚は小島信夫ならではの奇妙な文章だと思います。


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『ホリー・ガーデン』江國香織
江國香織の小説はだいたい絶望にはじまり絶望に終わるところが好きです。

『もものかんづめ』 さくらももこ
はじめて文章に光のようなものを感じた一冊です。


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『弓と竪琴』オクタビオ・パス 訳=牛島信明
文学の神秘について教えてくれた本です。

『ラカンの精神分析』新宮一成
はじめてひとの意識というものに興味を抱いた本です。



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by dokusho-biyori | 2019-02-15 21:18 | 開催中フェア | Comments(0)