読書日和

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「読書日和」備忘録

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カテゴリ:残る言葉沁みるセリフ2018( 1 )



《  国を愛する心は、上から植えつけられるものでは断じてない。まして、他国や他の民族への憎悪を糧に培われるものであってはならない。
 人が持つあらゆる感情と同じように、思いやることから始まるのだ。そして信頼と尊敬で、培われていくものなのだ。 》


 西でも東でも北でも南でも、国際情勢が何だかギスギスしてきた昨今、何の力も持たない一般庶民の僕ら一人一人が上記の如き思いをシェア出来たら、悲しいニュースは激減するんじゃなかろうか。終戦記念の8月に、是非読んで欲しい作品の一つです。




《 きっと人生には、他人にはどんなに愚かで滑稽に映ろうとも「そうするしかなかった」瞬間が、いくつもあるに違いない。そんな瞬間しゅんかんの積み重なりが、「生」をかたちづくっているのかも、しれない。 》

 他人から見た場合だけでなく、自分自身でさえも「なんであんな馬鹿なことをしてしまったんだろう」と悔やまずにはいられない事ってのはしばしばある訳だけれど、その時の自分が真剣に悩んだ末に「そうするしかなかった」んだとしたら、一生懸命やったんだから仕方がないよと、過去の自分を許してあげてもいいんじゃなかろうか。




《 手前のわるい事は悪るかったと言ってしまわないうちは罪は消えないもんだ。 》

 有名な〝 バッタ事件及び咄喊事件 〟の際の痛快なセリフ。同じ章の別の場所には、《 いたずらだけで罰はご免蒙るなんて下劣な根性がどこの国に流行ると思ってるんだ。金は借りるが、返す事はご免だと云う連中はみんな、こんな奴等が卒業してやる仕事に相違ない 》なんて言葉もある。ちゃんと謝れない大人をTVの画面で続けざまに見せられて、坊ちゃんに叱って貰いたくなった。




《 とは申しましても、優柔不断な私たちは、うっかり迷いに入り込んでしまうもの。そんなとき思い出すとよいのは、迷っているからには、いずれかの選択肢が決定的に優れているわけではないということです。 》

 そしてこの後、《 つまり「より得なほう」を選べても、実はたいした差ではない 》と続きます。日々の買い物や食事、或いは何かの順番待ちや特典の有無etc……。微々たる「得」に目の色を変える自分が如何にみみっちいかを、気付かせてくれる言葉だと思います。




《 本当はわたしだって恥かしい過去ばかりなんだ。だからこそ、人の悩みに多少は耳を傾けられる。今のうちに苦しんで、悩んで、泣きわめいて、傷ついとけ。絶対にあとになって君の財産になる。 》

 特に、この春卒業して社会に飛び出す若い人たちに贈りたい。一年目に苦労すると後がラクだよ。損して得取れなんて言葉もあるし、〝 今 〟だけを見てうんざりしたり諦めたりしないでね。




《 いまよりずっと歳を重ねたとき、そこから見る今は、若い、だろう。あのころのわたしはもう若くないと思って控えめな格好だった、と振り返るのと、無茶やってたなと笑うのなら、後者のほうがずっといい、そう思わないか? 》

 知り合いの老人に「もっと派手な服装でもいいんじゃないか?」と促されて断固拒否した主人公に、その老人がそっと諭したセリフ。ファッションに限らず、〝 今しか出来ない冒険 〟というものを、少しは持っていたいものでござる。



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《 職人は端っこに一番気ぃつかう。小さな端っこがようでけてるかどうか。そこに職人の腕がかかってる。職人は端っこから世の中、見てるんや。 》

〈 神は細部に宿る 〉という言葉もある。〈 凡事徹底 〉などとも言う。小さな仕事、些細な作業、取るに足らない役回り。そういった事が出来ない奴に、デカい仕事など出来る訳がないのだ、多分。




《 世の中には生まれつき一流になるような能を備えた者がたくさんいるよ、けれどもねえ、そういう生まれつきの能を持っている人間でも、自分ひとりだけじゃあなんにもできやしない、能のある一人の人間が、その能を生かすためには、能のない幾十人という人間が、眼に見えない力をかしているんだよ。 》

 支えてくれる裏方さんへの感謝の気持ちを忘れないだけでなく、自分が裏方に回った時は、感謝して貰えるような働きが出来る、サウイフモノニワタシハナリタイ。


















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by dokusho-biyori | 2018-01-07 09:25 | 残る言葉沁みるセリフ2018 | Comments(0)