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ようこそ!

ちとね、ガラにもなく、命について考えさせられる本を。

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藤岡陽子『闇から届く命』



看護師として数々の誕生と死を見届ける美歩を主人公にした物語。

美歩には、脳性小児まひで生まれてきた、美生という姉がおりまして、一人で歩くことはおろか、家族以外とは意思の疎通もままならない重い症状のまま、数年前、二十代半ばで生涯を閉じました。そんな姉を持つ美歩が仕事で迷い悩んだ末に、自分の母親に相談する場面があります。

健康に生まれて来られないならば、その子は生まれてこない方が幸せなのか?

この難問に、小児まひの子を産み、育て、亡くした一人の母親として、美歩の母親は朗らかに言い切ります。

「美生ならもう一度生まれてきてほしいな。病気だとわかっていたとしても、美生と家族になれるのならお母さんは産むと思う」

同じ難問に、高野和明『K・Nの悲劇』に登場する一人の医師は、逆にこう問い返します。

「そもそも不幸な人間は、生まれてこなかったほうが良かったんでしょうか。この世に、生まれてくるべきではなかった人なんているんでしょうか。誰かをつかまえて、お前は生まれてこなかったほうが良かったなどと、他人が言えるんですか?」
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奥山佳恵さんの『生きてるだけで100点満点!』もね、読んでみたいと思ってるんですが、なかなか追いつけず。
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by dokusho-biyori | 2015-12-03 22:21 | サワダのひとりごと