読書日和

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「読書日和」備忘録

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小林一茶

一昨日、だったかな? 『開運! なんでも鑑定団』を見ていたら、3万円だか5万円だかで買った掛け軸が小林一茶の直筆と鑑定されて、450万円の値がついてた。いーなー。俺も欲しいなぁ450万。車もそろそろ買い換えたいし、スーツも痛んできてるし、あの何つったっけ? 油使わないで揚げ物作れるやつとか、あとちゃんとしたサイクリング用の自転車も欲しいし、テレビもいい加減寿命なんだよなぁ……。

という話ではなくて!

おいら、小林一茶大好きなんです。深読みするほどの知識は無いから表面的な意味しか知らないけど、弱者に対する優しさとか、庶民であるが故の小さな幸せとか、身分相応で良しとする謙虚さとかを、易しい言葉でほんわかと詠んだ句に、慰められたり励まされたり。この機に、その一部をご紹介しましょう。解釈は我流なので、鵜呑みにし過ぎずに楽しんで頂ければ、と。

<春の部>

「春雨や 欠(あくび)をうつる 門の犬」
 身近に犬がいる人には、解釈不要でしょう。鬱陶しい春の雨の中、思わずあくびをしたら、門の前に寝そべっている犬も「くぅわぁ~ん」とあくびがうつったという情景。

「春雨や 猫におどりを をしへる子」
 これも目に浮かびますねぇ。雨で外に出られずに退屈した子どもが、猫の両前足を持って立たせて、せっせっせーのよいよいよい! とかやってる図(笑)。

「陽炎に 何やら猫の 寝言哉」
 しつこいようだが、説明不要。陽だまりで寝転んでいる猫が「にゃわんにゃわん~」とかって寝言(?)を言う姿は、猫を飼っていれば一度は目にしたことがあるでしょう。あれ、可愛いんだよね。

「不精猫 きき耳立てて 又眠る」
 これも、猫が身近にいる人は大抵経験済みでしょう。寝ている猫に向かって、特に用は無いんだけども「タマ! タマ!」とかって呼びかけてみる。すると猫は、耳だけピクピクッと動かしてそれっきり(笑)。

「我を見て にがい顔する 蛙哉」
 確かに蛙って、文句がありそうな表情だよね(笑)。

「起きよ起きよ 雀はをどる 蝶はまふ」
 暖房器具や保温用の衣類が乏しかった江戸時代、冬が終わって春が来るということがどれほど人々を明るくさせたのだろうと思う。

「活て(いきて)いる 人をかぞへて 花見哉」
 なんだよ、桜、桜って言うからわざわざ観に来たのに、これじゃあ花よりも人の方が多いじゃねぇか、全くよう(笑)。

<夏の部>

「蚊帳の月 いらぬ天下を 取らんより」
 下手に天下を取って窮屈な暮らしをするよりも、貧乏なままでも気ままに蚊帳の中から月を愛でている方が、よっぽど楽しい人生だぜ!

<秋の部>

「うつくしや しゃうじの穴の 天の川」
 布団に寝転んでふと見ると障子の穴から天の川が見えている、その意外な美しさにはっとする感性。こういう小さなことを大きく喜べるようになると、僕らも、もっと幸せを感じられるようになる気がします。

「けふからは 日本の雁ぞ 楽に寝よ」
 一茶の句で1、2位を争うぐらいに好きな句。秋になって渡り鳥の雁がやって来た。どこから来たのかは知らないけれど、きっと嵐にも遭ったろう、天敵に襲われもしたろう、病気で倒れた者もいただろう。だけど、日本に来たからは、もう心配いらない。安心して休んでおくれ。

<冬の部>

「猫の子が ちよいと押さへる 落ち葉哉」
 木枯らしに落ち葉がクルクル舞っている。それに子猫がじゃれてるんですね。目に浮かぶでしょう(笑)。



とまぁ、特に好きな句だけ挙げてみました。だから何だって訳じゃないけど、こういう微笑ましい句が多くて、芭蕉、蕪村よりも僕は一茶が好きなのです。
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by dokusho-biyori | 2016-02-04 22:09 | サワダのひとりごと | Comments(0)