読書日和

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「読書日和」備忘録

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100均フリーダム

先日、やや疲れ気味だった時に、余り頭を使わずに読める本が欲しくなって、
書庫にしている押入れを漁っていたら久し振りに転がり出てきた名著です。

『100均フリーダム』内海慶一 著 (BNN新社)
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その名の通り、100円ショップの様々な商品を紹介して、その自由な発想を賛美する本。
これが笑える!
多分20回以上は読んでるけど、読む度に爆笑する。

何がそんなに笑えるのか?
不可思議な100均商品の、数々の写真を見ているだけでも勿論楽しい。

だが本書の一番の魅力は、断言しよう、文章である!

例えば表紙のちょっと怖いパンダの解説が本文の一番手なんだが、曰くこんな感じ。

「人間には、パンダの目を黄緑色に塗る自由がある。
パンダの爪を青くする自由がある。
しかしその自由を、我々は常識という箱の中に閉じ込めてきたのではないだろうか。
100均は常識からの逸脱を恐れない。
クリエイティブに自己規制を設けない。
想像力の彼方へ飛び立つ勇気を、この作品は与えてくれる。
好きな色を、好きなところに、好きなように塗ろう。
誰もそれを責めたりはしない。
それどころか、100円で販売することだってできるのだ。」


これは決して誰にでも書ける文章ではないと思うのだけど、どうだろう?
パンダの目を黄緑色に塗る自由……。
想像力の彼方へ飛び立つ勇気……。
要らんわ、そんなもん(笑)。
そして、商品ではなく「作品」!? これが「作品」!?(笑)

とまぁ、こんな感じで70以上の「作品」が全てカラーの写真付きで紹介されている。
その中から、個人的にお気に入りのページを、二つだけ紹介したい(無断ですみません)。

お題:蛇口グラス
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「かつて、蛇口の絵が描かれたグラスがあっただろうか。
なかったはずだ。
我々はそれを反省せねばならない。
そして、初めてこの発想に至った100均デザイナーを称えよう。」


って、称えるんかい(笑)!


お題:猿寿司
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「お寿司に猿が巻かれている。
言葉だけでは意味が分からないかもしれないが、
私は正しい説明をしているつもりだ。
もう一度言おう。
お寿司に猿が巻かれている。
(中略)
我々はお寿司も知っているし、猿も知っている。
しかし、どんなに時間をかけて考えても、
猿寿司というアイデアには辿り着けない。(後略)」


もうね、この写真にこの文章が付いたら、ほぼ無敵でしょう!
今、このブログ書きながら、またも笑いを抑えられない。
オイラも、こういう文章が書けるようになりたいでござる。

著者の内海慶一さんとは、一体何者なのだろう?
『ピクトさんの本』というこれまた笑える本も出していることは知っているが、
それ以外は謎である。巻末の著者略歴を見ても
「100均自由主義者。ピクトさん研究家」
というぐらいしか情報が無い。

まあいい。
100均自由主義者というのが何なのかはよく分からんが、
内海さんには是非とも、また本を出して欲しいと切に願う。
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by dokusho-biyori | 2015-12-28 06:24 | サワダのひとりごと | Comments(0)